私の王子様-社長【完】

自然にあふれてくる涙。


強くなるって決めたのに…


どんどん弱くなっていく自分。


それだけじゃなく私のすべてが変わり始めていた。


人を信じようとしていなかった自分に


友達ができて好きな人ができた。


これはどうにもできない真実。



それはいいことなのかもしれないけど、すごく怖いことで


自分が自分でなくなるのではないかと思いさえした。




「はぁ～」




でも好きという気持ちをどうすることもできない私。


そう思えば思うほど気持は大きくなっていくばかりで




「うぅっ…ちょっとやばいかも…」




ついに私は泣いてしまった。


そして私は陽がいつ寝室に入ってくるかひやひやしながら


必死にあふれてくる涙を拭いた。