私の王子様-社長【完】
「は、離してよ!!」
「嫌…」
私は必死に抵抗するけどやっぱり所詮は女。
男に勝てるわけがなかった…
「乗れ」
そう言って私を車に乗せ自分は運転席に…
私はここまできたら諦めるしかないようだった。
「なぁ…」
運転しながら私に声をかけてくる。
話しかけなくてもいいのに…
「何よ?」
「お前さ、俺に売られたって聞いた時どう思った?」
この言葉を聞いたときに私の中で時間が止まった気がした。
なぜだろう…
言葉が出ない。
“売っちゃった”
ただその言葉だけが頭をよぎった。