私の王子様-社長【完】
私の名前は東雲真-シノノメマコト-
昔から私たち家族はうまくいってなかった。
私が5歳の時にお父さんは交通事故で死んだ…
私は小さかったからあんまりお父さんのことは覚えていない
ただひとつ覚えているのは
その時からお母さんがおかしくなったこと…
今まで飲まなかったお酒を飲むようになり酔うと私を殴った。
そして男遊びが激しくなり家に帰ってくることも少なくなった。
ご飯なんて作らない。
いつも机の上には1万円が置いてあって。
それで数日を過ごしていた。
それでもお母さんを嫌いにはなれなかった。
どんなお母さんでもお母さんだから。
お母さんがおかしくなった原因を幼いながらに理解していたから。
でもあの日…
私はすべてを失った。