私の王子様-社長【完】
わたしの傷
「ごめんなさい…」
あなたはそう言っても私を許してはくれない。
そうだよね。
たとえ約束がなかったとしても
彼女がほかの男と手をつないで
終いには抱きしめられたら怒らないはずがない。
「痛っ」
私がそう言ってもあなたは何も言わない。
それが私には怖かった。
昔の私にまた戻った気がして…
あの苦しかった日々に戻る気がして…