私の王子様-社長【完】





「行くぞ」




そう言って私の手を握る陽。




「陽…?」


「どうした?」


「手…」


「嫌か?」


「嫌じゃない…」




陽に手を握られてからなぜだかわからないけど


私の心は落ち着いて、今ならお母さんと会っても大丈夫な気がした。




「そんじゃ行くか」


「うん」




そうして私たちはお母さんの住むマンションに入っていった。




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