私の王子様-社長【完】
真実
「今日は何の用件でしょうか?」
「真…真さんと話をしてほしいんです」
そう言った陽はお母さんの顔を見た後、私の顔を見てニコッと笑った。
なんでそこで笑うのか私にはわからないけど
少しでも緊張をほぐしてくれようとしていたからだと思う。
「私には話すことなんかありません…こんな子…」
こんな子…
そう言われて次に思いつく言葉は
「いなくなってせいせいしてるんですから」
予想通りの言葉だった。
でも私はこれくらいじゃ傷つかない。
これぐらいで傷ついちゃいけないんだ。