私の王子様-社長【完】
「真…」
陽がふいに私の名前を呼ぶ。
私はハッとして
「ごめんなさい」
お母さんに謝る。
そうだよね…
お母さんがやっと伝えてくれる気になったんだもん。
私がこんなんじゃいけないよね。
「あのねお母さん。私・・・お母さんに謝ってもらいたいわけじゃないの。ただ、昔のお母さんに戻ってほしいだけ」
「真…」
「私ね…昔みたいに家族と笑いたかった」
「うん…」
お母さんは静かにうなずく。