私の王子様-社長【完】
しばらく2人は無言のまま睨むようにお互いを見ていたんだけど
「じゃあ俺帰るわ」
その言葉で再びもとの空気に戻る。
「じゃあ玄関まで送るよ」
そう言って私も玄関に向かう。
「あの人ってさ…真が言ってた陽って人?」
達也の問いに
「そうだよ」
としか答えることのできない私。
というか、陽以外にだれがこの家に帰ってくるのでしょうか・・・
「好きなの?」
「えっ?」
急にそんなことを聞かれたものだから
なんとも間抜けな声が漏れる。
というか
「好きなわけないじゃん!!」
そうだよ。
私が陽を好きなわけがない。
それに学校でも同じこと聞いたよね?