1/2 〜危険なベターハーフ〜
絆の予感
軽やかな足音で目を覚ました。
飲み過ぎで重くなった頭を無理矢理持ち上げ、音がした方向を見上げると、小さな背中が視界に入った。
ちぃの背中だった。
「起こしちゃった?」
いつの間にか俺が起きたことに気付いてたちぃが、手慣れた様子で額に手を当てる。
「昨日寒そうな格好で寝てたから布団かけたんだけど…熱はなさそうだね?」
気が付けば、さり気なく布団が掛けられていた。
隣ではまだ桜井が静かな寝息を立てていた。
「…わりぃな…」
「何か飲む?」
答えを待つより早く、ちぃの手には水が入ったグラスがあった。
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