1/2 〜危険なベターハーフ〜


38度2分。


完璧に風邪だった。

ちぃがくっついていたのは
発熱して俺が温かかったから。



「取り敢えず消化の良いモノ、
ちぃが作るから!」

相撲の押し出しのように
ベッドに俺を寝かしつけ、
難しい表情をして
キッチンに駆け込んだちぃ。



…ちぃが料理なんて
まともに作れた記憶はない。

ちぃが無理矢理貼り付けた
冷えピタを頭に乗せて
幸運を祈った。



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