蕾
でも、心配事が1つ。
私はS……涼は…
どっち?
俺様だから……S?
始めはS同士、上手くいくか不安だったの。
でもね……
涼は隠れMだったの。
さっきも話したけど、多分涼も気付いていない事。
結構多いのよ、そう言う人。
だから、私が開花させてあげたの。
Sの私が、徐々に徐々に……
涼自身も気づかない位のペースで、じっくりと開花させたわ。
1年越しだった。
やっと、少しだけMを花開かせたわ。
長かった。
でも、後から思えばまだまだ芽が出たばかりの状態だったみたい。
私はボーっと涼を見ながら、メールを返信した。
【好き……かも】
涼は、メールを受け取るや否やメールを送ってきた。
【本当?!俺も】
子犬の様なキラキラした目で、チラチラ私を見る。
―――ズキュン
可愛い!!!
自分の可愛さを、分かってるとしか考えられない可愛さ。
私はチラッと涼を見ると、又パソコンに目を移した。
そんな顔して見てたら、バレちゃうから!!!
本当は今すぐ駆け寄って抱き締めたいんだけどね。
もう、帰ったらお仕置きだな。