蕾
私は、寝る準備をしてから連絡した。
2回目の呼び出し音で涼が出る。
【もしもし、涼?どうしたの?】
【梓さん……話したい事が有るから今から行ってもいい?】
あれっ?
何だか少しだけ思い詰めてる気が……
気のせいだよね?
私はいつも通り、強気な返事をした。
【電話じゃダメなの?】
でも、今日の涼は引き下がらなかった。
【うん、会いたいから】
やっぱり……いつもと違う…
それでも、私はいつも通り強気な返事をしてしまう。
Sの性かしら?
【面倒くさいわね~来たかったらこれば】
そう言って電話を切った。
なんだろう話って……
何だか、嫌な感じがした。
胸騒ぎがして、鼓動が激しくなる。
こんな事なら、優しい返事をすれば良かったかな?
そんな後悔をしている間に、涼が自転車でやって来た。