沈黙が続いた。
と言っても、数分位だと思う。

でも私には、ものすごく長い時間に感じてしまったんだ。

先に沈黙を破ったのは涼だった。

何か思い詰めてたように……

「もういじめるのとか、縛るの辞めない??」

って聞いてくる涼。

今思うと、何故この時に涼の切羽詰まった気持ちに気付いてあげられ無かったんだろうって悔しく思うよ。

だから

「や~よ!何で辞めなきゃならないのよ」


そう断固拒否してしまったんだ。


「やっぱり、梓さん俺の事好きじゃないんだね」


だから、なんでそうなるかな?

ねぇ、好きだから縛ったりするの分からない?


それが、私の愛情の示し方なんだから…


私が口を開こうとした時、少しの差で涼が先に口を開いた。




「別れよう」




一瞬、頭を殴られた感じがした。




……うそ…だ…………


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