蕾
メールを一件づつ開く。
1件は昨日開かなかった涼からのメール。
『どんな内容だったんだろう…』
私は恐る恐る開いてみた。
【梓さん、俺達本当に終わりなの?やっぱり辛いよ。】
……涼…
私は、勇気を持って昨日のうちにメールを開かなかった事を後悔した。
すぐに、至急案件で涼にメールをした。
【昨日のメール、今見たよ】
すると、涼は私の方をチラッと見ると私の方に歩いてきた。
な……なに?
『梓先輩。資料が出来上がりました。』
そう言って私の机に書類を置くと、事務的な話を始めた。
私は書類を見ると、一番上に付箋紙が貼り付けてあった。
【梓さんひどいですよ。罰として、後で一緒に休憩取りましょう。裏へ】
裏??
私は付箋を剥がし、裏返した。
そこには
【愛してるよ】
なんて書いてあるの。
私は、思わず涼を見上げた。
涼はニコリと笑い、
『よろしいですか?』
なんて聞くの。
『分かりました。』
そう言う私を見ると
『それでは、宜しくお願いします』
そう言って、軽く一礼し自分のデスクに帰って行った。