蕾
「今度ご馳走しますから、是非とも家に来て下さい!!」
は??
なに、それ?
私は静の余りの宇宙人っぷりに、力が抜けた。
「あ……ありがとう…」
私が唖然としてると、静は一方的に話を続けた。
「私、こう見えて意外と上手いんですよ、料理。チーフ、いつお時間ありますか?」
そう、キラキラした目で聞いてくる。
そして、クルッと涼の方向を向くと
「もちろん、桜木先輩も是非!!!」
そう言って涼の手を取ってた。
手を握るな、手を!!!
涼も、静の攻撃にタジタジな様子。
「じゃあ、明日とかいかがですか?」
そう聞いてくる静に根負けした私は、
「分かったわ。明日みんなでご飯食べに行くわ。ね、桜木君」
そう言った私を、目を丸くしながら見る涼。
「……はい…」
涼も渋々了解した。
静は、ものすごい勢いで喜びながらお辞儀をして戻って行った。