蕾
その日、家に帰ると窓から明かりが灯っていた。
涼が先に来ているんだ。
部屋に入ると、良い香りが漂っている。
「ただいま」
私が言うと
「梓さん、おかえり~~」
そう言って抱きついてくる。
私は、涼のお尻をギュッと掴んだ。
プクッと頬を膨らました涼は、
「今日はオムライスだよ」
と嬉しそうに話す。
可愛いじゃない、私に尽くしてくれるなんて。
でも、会社で居た涼と、同一人物には見えないわね。
私は部屋に入り、ジャージに着替える為に着ている物を脱いだ。
そこをすかさず、涼が抱きついてくる。
「ちょっと、涼!!」
私が怒ると
「だって、今日会社でキスできなかったんだもん」
そう言って私の首筋にキスをした。
両手は、私の乳房を弄んでいる。
「…んんぁ~」
つい出てしまう吐息が、涼を刺激する。
その時、
―――――Pipipipi Pipipi
涼の携帯電話が鳴る。