蕾
まぁ、どうあれ面倒な話しよね。
それにしても、涼にもまだまだ教育が足らなかった様ね。
私は
「明日は宜しくね。涼の方が慣れてるだろうから」
と、笑顔で皮肉を言った。
「何言ってるんですか?もう、梓さ~ん!!」
スプーンを置き泣きそうな声で、私の傍まで来て甘える涼。
何だか、全て許してしまいそうな可愛いさだわ。
しかし、ここは心を鬼にしてビシッと……
そう思い顔を上げた私に、唇を合わせ来る涼。
私が涼を引き離すと、
「俺、梓さんしか居ないから……」
そう言って、もう一度唇を合わせて来る。
もう、私には拒む理由は残っていなかった。
私を強く抱きしめた涼は、男の顔に戻っていた。
私は涼に身を任せた。
優しいキスは、やがて大人なキスに変わる。
その後、激しく抱かれたのは言うまでもない。