蕾
―――次の日
目を醒ますと、私の横にはまだ寝息をたてている涼がいた。
朝はめっぽう弱いんだよね。
本当に困った子。
私は軽く涼の前髪をかきあげ、額にキスをした。
「……ん~梓さん~」
まだ、半分寝ぼけながらも私に甘えてくる涼は朝から可愛い。
そんな涼のお尻をプニプニ触って、涼を起こす私。
涼は布団に潜り込み、子供みたいに丸まってしまう。
こうなると、私のイタズラ心に火がつくんだよね。
私はニヤリと涼を見ると、ガバッと布団を一気に剥がし、
思いっきり涼の脇腹をくすぐった。
――10分後、不機嫌な涼と上機嫌な私がベットの上に居た。
「梓さん、ヒドい……」
そう言った涼に
「おあいこでしょ」
そう返し、コーヒーを作りに台所に向かった。
もちろん、おあいことは昨日の一件であって涼は口を噤んでしまった。