蕾
静は、ポツリポツリと話てくれた。
私は静の背中をさすりながら、その話を聞いていた。
静は
「何で同性を好きになってはいけないんですか?
私は…人間として好きになるだけなのに……」
そう、言っていた。
確かに、道徳的にはまだまだ御法度とされている同性愛。
認知されてきているものの、どこか蔑視されてしまうのも現状だと思う。
でも、人間的に人を好きになれるって事は、実はすごく素直なのかもしれないと思った。
自分には真似出来ないけど、何だか分かる気がした。
「静は、すごく素直なんだね」
私は静の頭を撫でながら話した。