蕾
「チーフ……好きで居て良いですか?」
私はとっさに頷いていた。
何でそんな行動を取ったのか分からなかった。
ただ、素直で純粋な静に心を打たれて居たのは確かだった。
「私は、多分愛する事は出来ないよ。。」
そう言う私に、
「大丈夫です。好きにさせます」
そう言った静は、いつもの静だった。
「あっ、桜木先輩に宣戦布告しなきゃだ!!!」
はっ?!?!?!
「ちょっ!!!何言ってるの?!」
なんてしらばっくれる私に、
「大丈夫ですよ、会社では秘密ですよね?」
そう言いながら、唇に人差し指を当てていた。
不安要素満載なんですが……
私ははしゃぐ静を見ながら、残りのぬるくなったビールを飲み干した。