仕事が終わり次々に帰って行く部下達。

私は1人残って残業をしていた。



残業をしたかった。



帰って1人になると、絶対に涼の事を考えてしまうから……


私は仕事をひと段落つけると、コーヒーを買いに部屋を出た。




!!!!!!!!






「……梓さん」






な……何で居るのよ!!



さっき、静に連れられて帰って行ったじゃない。



最悪の状況。



こんなの……


私が考えるより先に涙が頬を伝っていた。
今まで我慢していた分、止まる気配は無くどうにか違う事を考え様とする私。



必死の抵抗。



無言で私の手を引き、どこかに連れて行く涼。

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