MADE IN BLUE -ソラ・ニ・ナリタイ-

「で?」


「あ?」


「こうなると、セオリーでは充が狼になって私を押し倒したりするよね」


そうだった。
ゲームをスリリングに展開していかなければ。
タスクくんの衝撃でこのゲームの何たるかをすっかり忘れていた。


リナのキャットアイが獲物を捉えて細められる。


だけど俺は容易く狩られる草食動物じゃない。




俺は、ライフルの照準を合わせて狙いを定める。
愚かな、ただの人間の男なのだ。
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