MADE IN BLUE -ソラ・ニ・ナリタイ-

その後、コロナのせいで陽気になった水城は更にアルコールを飲むペースを早めた。


「あの表紙で見た充くんの睨む目が印象的で、思わず買っちゃったんだ。メンズ雑誌なのに」


「光栄です」


「元から白くて細い子好きだし。最近の男の子って私と目線が変わらないことが多くて…。でもその点、充くんは今でも背高いし発展途上だから」


「発展途上ですか。まぁまだ成長期ですけど」


「でっしょー?でも、なんと言っても目が良いかな」


「目?」


「満ち足りてなくて貪欲なのに空虚な目」


ふぅん。なかなか詩的だ。
そしてよく見抜いたね水城さん。
俺は貪欲なんだよ。


アルコールで饒舌になった水城に、心の中で呟いた。


さぁ、ゲームはこれから。
大丈夫、悪いようにはしないから。
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