MADE IN BLUE -ソラ・ニ・ナリタイ-

「バカなことしたのね」


数日後、俺はリナと屋上で昼飯を食べていた。


「それは『柔らかい肌』でフランソワーズ・ドルレアックが演じたニコルの台詞からの引用だな」


俺の言葉に溜め息を吐くと、リナは週刊誌の見出しを読み上げた。


「スクープ!!超人気モデル中津 水城、深夜の密会!!お相手は注目の新人モデル!!…バカね」


「ゲームは緻密な構成の上で成り立ち、綿密な計画によって織り成されていくんだ」


「要するに、想定内だったわけね」


呆れた、とでも言いたげな目をしてリナはサンドイッチを頬張った。


「一番怖いのはタスクくんの反応なんだけど、どうだった?」


「笑ってたわよ、あのバカ兄貴。悪い男だなーミッチーも、だって。揃いも揃ってバカばっか」


大袈裟に肩をすくめるリナを見て、思わず笑ってしまう。


「だけど安心しろよ。手は出してないから」


「あら、そうだったの?私は許可したのに」


「俺は頭の良い女が好きなんだ」


そして少し歪んだくらいがね。
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