MADE IN BLUE -ソラ・ニ・ナリタイ-
「理由は両親が事故で死んじゃったから。だけど、死んだのは両親だけじゃない。私の家庭教師も。恋人だったんだぁ…」
俺はその時初めて、リナを可愛いと思った。
だってそうだろう?
リナは、だから空の近くが好きなんだ。
死んだ人は空に還るなんて、信じてる奴はやっぱり可愛いだろ。
「私が好きになる人は、みんな不幸になる。パパも、ママも、ユウキも。私、悪魔なんだよ。だから充は」
私のこと好きになっちゃ駄目だよ。
本当の笑顔。
「ほら、好かれたらコロッと好きになっちゃうかもしれないでしょ?」
キャットアイが悪戯に微笑む。
「じゃあ交換条件な?」
「は?」
「当たり前だろ。席変わってやって、好きにならないでやるんだから」
「うわぁ、上目線…」
「何か?」
「…いえ」
「宜しい。じゃあ…」
俺と付き合え。