涙の足跡


 そんなこと…
 
 ずっと前から分かってること。


 「夏希もさ、
  そろそろ男に心開いたら?
  そんなんじゃ、青春なんて元もこうも
  ないじゃん。」




 『青春なんて、
  私に一生なくたって良いよ。』



 
 「もぅ、また夏希は~。」




 奈々は呆れたように言うけど、
 また笑顔に戻って「ほら、行こう!」と
 言い購買へと走っていった。


 
 私は、愛なんていらない・・・。 



 愛なんてしらなくていい・・・。


 私、奈々がいればそれで良いよ?
 だから、どんなことがあっても
 
 私から離れないで―――――



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