涙の足跡
こ、この声は絶対男っっっ!!!!!!!!
『ぃ、いやッ!近寄らないで!!』
私は、真後ろにいる男から
すぐさま離れる―――――。
「そんな、怖がらなくたって
いいじゃん~。人がせっかく
10円あげるって言ってあげてるのに」
男は、全然見たことのない男。
嫌だ・・・嫌だ。
男なんて嫌だ!!!
手足が震えてくる―――。
『私にもぅ、近寄らないで。』
私はそう言い残して、購買にいる
奈々のもとへ足を急がせた。