愛してだめ犬
「犬がうちにおるっちゃが」

お父さんが電話の向こうで笑いながらいった


嘘だと思った










くぅんくぅん











情けない声がしたけど



「嘘やろ〜」
といって信じなかった


















犬がいた。



ゲージに入った小さな小さな黒いタレミミの犬。

本当にいた


だけど



「あんまり可愛くない」


みんな笑って嬉しそうだった



がに股のビーグルのオス




名前は

「次郎」








庭にはまた悪さをするダメ犬がやってきた。






【おわり】
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