↑恋人以上≧恋愛未満↓
「今まで海星に遠慮してきたけど、これからは遠慮しねーから。」
たっちゃん?
「俺、お前が好きだよ。俺は葵の側にずっといてやれるから。寂しい思いはさせねぇから。」
「たっちゃん、わたしっ!」
わたしは自分で何を言おうとしたのか口を開いたけど
たっちゃんの言葉に遮られる。
「お前最近どんなけ寂しそうな顔すんだよ?神谷や永太の前では笑顔で取り繕ってんだろーけど、アイツがいなくなってからのお前、ムリしてがんばろうとしてんの..俺が気付かないとでも思ってた?」
ドキン..
たっちゃんの言葉は図星だった。
小さい時から海がずっと隣にいたわたしには
海がいない毎日はどんなけがんばってもやっぱり慣れない毎日でさみしかった。
でも、それも慣れなきゃいけないこと。
わたしばかりが甘えてはいられないの。
「.....//」
だけど、たっちゃんに本心が見抜かれてたことが恥ずかしくて
全部その通りだったから..
わたしは何も応えることができずに
ただ俯くだけだった。
そして、電話の向こうの海もきっと同じだった。