↑恋人以上≧恋愛未満↓



はぁはぁっ

わたしは海に引っ張られ
人込みを抜けて視聴覚室へ連れてこられた。


「はぁっ..はぁっ..うっ海?どうして..」


息が切れる。
学校中のみんなは各クラスや外で学園祭に夢中で特別教室のある棟は、しんと静まり帰っていた。


「朝比奈さんに、無理いって明日までオフにしてもらったんだ。」

久しぶりに見る海は
なんだか少し垢抜けていて
前よりももっと魅力的になっていた。



わたしが海を見つめたまま胸をきゅんとさせると


「顔。」

「え?」


「俺に会いたくて仕方なかったってかいてある。」


机に軽く腰をかけた海がフッと笑った。


「海、元気だった?仕事は慣れた?ずっと会いたかったよ!!」


たった3ヶ月の間にも
聞きたいことも言いたいこともありすぎて
出てくる質問は1年分ぐらいありそうだった。



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