ガリーとあたし。
筆記具を片付け、彼が立ち上がる。

あたしも鞄を持ってそれに続く。


「じゃ、行こうか、シバさん」


「うん……え?」


「何? シバさん」


ガリーがちょっと可笑しそうにこちらを見ていた。


「シバさんって、あたし?」


「そうだけど」


「なんでシバさん?」


「マメシバみたいだから」


「……えぇー?」


なんだそりゃーとか思うんだけど、あたしも勝手にガリーって呼んでたわけで、文句は言えなくて、まぁなんか、いいか、と思う。


「何よガリーのくせに」


そう言ってあたしは笑った。
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