ガリーとあたし。
青山君はその後1時間ほどぐだぐだとして、ようやく数学の問題を解いて慌しく出て行った。


図書室がまた静かになる。


「ごめん、うるさくして」


ガリーが笑いながらあたしに謝ってきた。


「いや別に。仲いいんだね」


あたしがそう言うと、「そうでもないよ」とガリーが笑う。


「いつも勉強教えてんの?」


「たまーにね、テスト前とか」


「へぇー」


「断ってもしつこいからさ」


あぁ、確かに。

あーいう人が要領よく世の中渡っていくんだろうなぁ、って思う。

まぁ別に、そういうのはどうでもよくて。

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