ガリーとあたし。
「もー……あたしおもちゃにされてんじゃんー……」


「あーでも、アオが最初からそれだけ絡むのもちょっと珍しいかも」


「そーなの?」


誰にでもあんな感じなのかと思ったけど。


「よっぽどからかいやすいんだろうねシバさん」


「……それ、全然ほめてないよね」


はぁー、とため息をついていると、ガラッと図書室の扉が開く。


「遊びにきたぞー!」


「帰っていいよ」


テンションの高い青山君を見て、あたしがぽろっと一言。


「なんだよマメ子、冷たい」


「そりゃーあんだけ遊ばれたら……」


「アオ、部活は?」


「あぁ、なんか先生が用事あるとかで早めに終わったんだわ」


言いながらあたし達の近くに腰掛ける青山君。

ちくしょう先生、用事なんかよりこの男をちゃんと捕まえといてくださいよ。
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