Do you know YOU!?
<3>

「じゃ、じゃあメール交換してもいい?」。

逸(はや)る気持ちをぎゅっと抱きしめて、おずおずと聞いてみた。

「全然構わないよー。んじゃ、赤外線でいい?」

「は、はい。いいですよ」

始終、緊張しっぱなしのあたしに、気付いたのかは分からないけど。

心の中が満たされていったような気がした。

それからあたしは海さんとのメール交換をすることになった。

なんだか、綺麗な名前ですよね。

ぽつりと出てきた言葉はそれだった。

「んー、なんで?海(うみ)って夏の間中呼ばれ続けるんだよ?勘弁して欲しいね、まったく」。

ミスターUとあたしは意気投合した。話は尽きることが無かった。

それが何度か続き、思い切ってメールをしてみることにした。

「今日、遊びに行ってもいい?」 送信。

ピッとなる携帯の音。

ぴろりんぴろりん。あたしの携帯が鳴る。

「いいよ、今日は仕事が速かったから。夕飯でも一緒に食べる?良ければ遊びに来てもいいよ」。

普通のごく有り触れた会話なのに、どこか少し遠くに居るような錯覚を覚えてしまいました。

もっともっと近づきたい。

この欲望は一体どこから出てくるのだろう。

あたしがあたしじゃなくなったのかもしれない。

変化を受け入れ始めたのかもしれない。

ただ一つ言えるのは、今もあたしは貴方を憎んでいます。
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