Do you know YOU!?
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嬉しいメールの返信に早く、早く会いたいと気分が昂(たかぶ)っていた。

貴方は・・・海さんは、あたしの中で、着実に大きな存在となっていっていた。

でも、メールをするのには勇気がいることで。

精一杯考えた挙句に出したメールが夕飯を一緒に食べようという内容だった。

返信があるのに、どれだけドキドキしていたのか分からないくらいだ。

何故そんなに気になったのか、なんで惹きつけられたのかなんて、どーでもよかったんだ。

ただ、一緒に居たいんだ、それが理由でしかなかった。

「好き」と気付いてしまって、いや、「好き」にならなければ良かったのに。

海さんの声も仕草も話し方も全部が大好きで。

たまらなく愛しいっていうのは、ああいうことを言うだろうな、なんて後になって思ったけども。

カチ、カチ、カチと、自室の時計が、一秒ずつ刻み込まれていく。

それにあたしの心音も合わさったかのような錯覚。

いつ返信が来るだろう・・・仕事忙しいんだろうな。。。

なんて、少し焦燥感に襲われていたとき。

ぴろりん、ぴろりん。

メールが届いた音が鳴った。

ベッドの上でごろごろしていたあたしは、ぱっと起き上がり、携帯をぱかっと開いた。

「今日は仕事は忙しくなかったから、夕飯一緒に食べようよ。もし良ければ、遊びにくる?」




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