Do you know YOU!?
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読んだ瞬間、心音が跳ね上がり、ドキドキの音が強くなる。

しかし、あくまでも冷静さを装った風にメールの返信をする。

「うん、いいよ☆じゃあ近くのファミレスで何か食べようか」。

返信っと。ピッと送信ボタンを押すと、少しして直ぐに返事が届いた。

「了解!じゃあ、六時半にファミレスの入り口にて待機ってことで」

「分かったよー」というメールを返信しなおして、ダッシュでパジャマから洋服に着替える。

念入りに自分なりのお洒落をして、時計を見ると、午後六時になっていた。

ファミレスまでは徒歩10分くらいなので、二十分前には全部を完璧に仕上げ終えようと計算していた。

髪は気合を入れて、20代の人女性っぽい色気を出したくて、髪をアップにまとめてみた。

んー、これでコテとかがあったらくるくる巻いたり出来るんだけどなぁー。

なんて思いつつ、髪をいじっていたら、いつの間にか、約束の時間の5分前。

やばっ!!時間に遅れるーーーと少してんぱっていたが、。

間違えても事故にあったらとんでもないので、先にメールして謝っておこう。

「五分くらい遅刻しちゃいそう。ごめん!!」と、メールして。

ぱちんと携帯を閉じると、ピンクのバックに投げ入れた。

家の鍵をバックの中から取り出して、ガチャンと閉める。

念のために鍵のし忘れが無いか、再度確認するが、大丈夫だったので。

あたしは買ったばかりのビーチサンダルに履き替え、急ぎながら、でも事故にあわない程度の速度で走っていた。

あーあ、せっかく髪型を珍しく変えてみたのに。

ショックなこともあったけど、これから海さんに会えると思うと。

唇が緩(ゆる)んでしまいそうで、ぐっと我慢した。

一人走りながら、初夏の風を感じつつ、道端でにやにや笑うのを隠しつつ。

これからの幸せを感じに行こうとしていたのだった。

もしかして、脈があるかもなんて、呑気なことを思いながら。
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