Do you know YOU!?
(4) 海との絶妙な距離
<1>
そうやって、あたしは自分の考えていた後ろ暗い気持ちに蓋(ふた)をしてしまって・・・思い出したのは、貴方と離れた後だったよ。
あの頃のあたしはぼろぼろで傷だらけだった、心も身体も。
それをさらにえぐったのは、貴方の最後のメールだった。
それに至るまでは、まだまだ過去のあたしは、知る余地なぞ無かったのは当然だろう。
その時のことを思い出すこと、貴方を憎み続けることなど。
貴方の裏の顔は知りたくなかったのよ、現実だなんて思いたくなかったのよ。
刷り込みのように、貴方に恋することが必然のようだったから。
海さんとの初めてのデート(?)に浮かれすぎていたあたしは、いつもよりも饒舌(じょうぜつ)だったんだ。
注文した料理が運ばれてくるまで、色々なことを話した。
でも、内容なんて覚えてないくらい、他愛の無い話だった。
それをニコニコしながら、そしてたまに質問しながら、あたしの話を聞いてくれた。
料理が運ばれてくると、あたしたちはお互いに食べることに夢中で、会話は一旦とぎれてしまった。
途中でそれが気になってしまって、食べながらも、ちらちらと目の前の人物を見てしまった。
特に格好いいとかは思わないんだけど、やっぱり海さんの匂いはあたしを安心させていた。
だからかな、少ししか時間が経っていないのに、信頼できる人だったんだ。
心臓はやばいくらいの音に達していたけど。
海さんに聞かれませんように、なんて思いながら、視線は海さんのほうに集中していた。
そうやって、あたしは自分の考えていた後ろ暗い気持ちに蓋(ふた)をしてしまって・・・思い出したのは、貴方と離れた後だったよ。
あの頃のあたしはぼろぼろで傷だらけだった、心も身体も。
それをさらにえぐったのは、貴方の最後のメールだった。
それに至るまでは、まだまだ過去のあたしは、知る余地なぞ無かったのは当然だろう。
その時のことを思い出すこと、貴方を憎み続けることなど。
貴方の裏の顔は知りたくなかったのよ、現実だなんて思いたくなかったのよ。
刷り込みのように、貴方に恋することが必然のようだったから。
海さんとの初めてのデート(?)に浮かれすぎていたあたしは、いつもよりも饒舌(じょうぜつ)だったんだ。
注文した料理が運ばれてくるまで、色々なことを話した。
でも、内容なんて覚えてないくらい、他愛の無い話だった。
それをニコニコしながら、そしてたまに質問しながら、あたしの話を聞いてくれた。
料理が運ばれてくると、あたしたちはお互いに食べることに夢中で、会話は一旦とぎれてしまった。
途中でそれが気になってしまって、食べながらも、ちらちらと目の前の人物を見てしまった。
特に格好いいとかは思わないんだけど、やっぱり海さんの匂いはあたしを安心させていた。
だからかな、少ししか時間が経っていないのに、信頼できる人だったんだ。
心臓はやばいくらいの音に達していたけど。
海さんに聞かれませんように、なんて思いながら、視線は海さんのほうに集中していた。