gift
それから、わたしと勇真は鶴を折るのに没頭した。

わたしはときどき、勇真の手元をのぞき見た。


すいすいと勇真の指先は、鶴を折り上げていく。

それに見とれるぶんだけわたしの折るスピードは遅くなったけど・・・・


それから20分後、


「できたーー!」


やっとできた折り鶴を、勇真の前にかざす。

くちばしの先や羽がヨレヨレでシワくちゃなわたしの鶴を見て、

勇真はにっこりと、

ひまわりのような笑顔をくれた。


そしてそのまま、


「よし、じゃあ行こっか」


と言って立ち上がった。
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