僕等の在り方
二章:アマイ星
テーブルの上に乗ったお菓子袋に手を伸ばした。
私が母に訊ねると、日ごろのお礼にと貰ったらしい。
お礼がお菓子だという理由は、母の大の甘いもの好きを知っていた訳ではなく、そろそろホワイトデーだからだろうと言う。
母の言葉に、そういえばそろそろそんな時期だったと思い出す。
お裾分けをしてもらったお菓子を一つ口に入れて、袋の底を見た。
「……あげた方、いいよねぇ…」
ぽつりと、そんなことを呟いて。
ゆっくり立ち上がると、そそくさと出かける準備をした。
ボタンを押すと、電子音が流れて中から返事が聞こえる。
鍵は持っているから適当に開けて中に入った。
「こんちゃー」
「おま…インターフォンの意味ねぇよ」
「『中に入るよー』って合図ですわ」
玄関先で鉢合わせてそんな会話をすると、彼はくくっと咽喉で笑う。
それに手を上下に動かしてけらけら笑った。
私が母に訊ねると、日ごろのお礼にと貰ったらしい。
お礼がお菓子だという理由は、母の大の甘いもの好きを知っていた訳ではなく、そろそろホワイトデーだからだろうと言う。
母の言葉に、そういえばそろそろそんな時期だったと思い出す。
お裾分けをしてもらったお菓子を一つ口に入れて、袋の底を見た。
「……あげた方、いいよねぇ…」
ぽつりと、そんなことを呟いて。
ゆっくり立ち上がると、そそくさと出かける準備をした。
ボタンを押すと、電子音が流れて中から返事が聞こえる。
鍵は持っているから適当に開けて中に入った。
「こんちゃー」
「おま…インターフォンの意味ねぇよ」
「『中に入るよー』って合図ですわ」
玄関先で鉢合わせてそんな会話をすると、彼はくくっと咽喉で笑う。
それに手を上下に動かしてけらけら笑った。