碧い君
第一話
*
―――君と出会ったのは夏の終わり頃。
「小西めぐみです。親の都合で転校してきました。ヨロシクお願いします」
小さい頃、
両親が離婚して母にひきとられたあたしは父とは遠く離れた町で過ごしていた。
………しかしその母が今年の夏、ちょうど2週間前に亡くなったのだ。
交通事故死。
とくに愛情を与えられたわけでもないあたしはお葬式の時、ぼけっとなにも考えずにいた。
「めぐみ。大きくなったな」
「………。」
「父さんの家で暮らそう。お母さんもいる。あとセーヤって名前の弟も。一つ年下なんだけどな?」
ああ、お父さん再婚したんだ。