白雪姫様と王子様とオモチャ
これ以上、話を続ければきっと名前を聞かれる。そうおもった。この人とかかわりたくない気持ちもあって、名前秘密にしておこう。気まぐれでそう決めた。


公園の入り口には似合わない黒い車。私は立ちあがって、和人に言った。


「すみません。迎えがきたので。また会えたらいいですね。」


きっと、会えるだろうな。広くて澄んだ空を見るとそう思えた。そして、クレープのつつみ紙をぎゅっと握り締めた。


「お迎えにあがりました。」


私の専用の執事かそういった。私は無言で車に乗った。執事は気にする様子もなく運転を始めた。窓の外を見ると、さっきまで澄み渡っていた空はにごって見える。


「佐藤和人。奏高校の新人教師について調べといて。」


運転してることを気にせず執事にそういった。執事は「はい。」といって気にも留めていない。


「どうなるかな。今回は・・・、」

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