白雪姫様と王子様とオモチャ
ガラガラガラ…


ドアをあければ一気に静かになった。


えっと…俺なんかしたか?


いきなり静かになられても困る。逃げたい気持ちをガマンして黒板の前に立つ。生徒からの視線が痛い。


話をきちんと聞くのはいいことだけど、結構きついな。


無視しようと考えながら意識してしまうができるだけ普通にふるまった。


「えっと、今からプリント何枚かと便りを配ります。ちゃんと自分でも目を通して保護者の方に見せるように。プリントはきちんと記入してこの時間に提出してください。」


そういってプリントを配っていく。生徒たちは無言で受け取り、無言で回していく。その、無言さと、行動のすばやさは少し怖い。生徒たちはペンを走らせていく。
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