白雪姫様と王子様とオモチャ
「白、アイツの資料は?」


黄昏がさっきの僕への態度と全く違う態度を白に見せた。しかも、白はなぜか黄昏のすぐ隣。さっきまで一緒にいた中島は香山の隣に行っていた。


なんで、あんな密着してんだよ。ってか、あそこの雰囲気が甘い感じなのが気に食わない。


「はい。資料。」


白がカバンの中からファイルを出してきた。話していたことからして僕のことだろう。黄昏は白の頭をよしよしとなでる、周りの生徒たちはそれをほほえましく見ている。


…自分のことを勝手に知られるのはイヤなんだけど。


承諾もしていないのに自分のことを知られる。いい気はしない。それを、知っては知らずか黄昏は声に出して読んでいく。




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