白雪姫様と王子様とオモチャ
「そんなの教えるわけないだろ。」


あせりながらも言葉をつなぐと、チラっと白を見る。その行動がいけなかったようだ。いきなりにぎやかだった教室は静まり返った。


「白…もう今日は帰れ。」


黄昏がそう白に言った。白は大きく目を見開いて黄昏に言う。


「いやよ。なんで私が…。」


「いいから、帰れ。」


鋭い視線に低い声。すごい威厳があった。白は涙目になりながらも黄昏に反抗する。周りや僕はそれを見ているだけだ。


「やだ。絶対やだ。なんで私が帰らなきゃいけないの?やだよ。」


白の声は痛々しくても黄昏は許さなかった。
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