白雪姫様と王子様とオモチャ
「冷やしたタオルがあるので目を冷やしてください。腫れてしまっては困ります。」


そういって、タオルを渡してきた。私は素直に言うことを聞く。


隼人とまた会うのに、ブザマな顔は見せたくないわ。


ひんやりとした感じが目にしみるようで心地よかった。


「隼人が…今夜のパーティーで待っててくれるって。」


「よかったですね。きれいにならなければ。」


「うん…。」


車は夕暮れの街を走っている。私は今夜のことに胸を躍らせながら少し目を閉じていた。
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