白雪姫様と王子様とオモチャ

十分とした時間があったはずなのに、パーティー会場に着いたのはギリギリだった。


「ようこそ、白。」


外でまっていた隼人が車のドアをあけて手を差し出してくる。私は手を乗せて車から降りる。そしてパーティーホールに向かった。


「今日は一段とキレイだな。」


隼人が私にそういってきた。しかも目が合って。真剣な顔にそんな言葉ではいいほうに考えてしまう。


「隼人も…かっこいいよ…。」


毎回同じセリフなのに隼人は喜んでありがとうと言う。私は少しガックシしながらも顔を赤くしていた。


細身のスーツをきて普段よりもすこし髪をまとめて堂々と立ち振る舞う姿はかっこいい。その証拠にパーティーに来ている女性たちはチラチラと隼人を見る。


きっと、隼人のこと狙ってるんだろうな。