白雪姫様と王子様とオモチャ

始まり [和人]

今日はなんだか薄暗くどんよりした空だ。なんとなくいい気はしない。


職員の朝礼が終わって、2-Sに向かうとき政木先生に声をかけられた。


「おまえ1時間目、2-Sかー。がんばれよーー。」


相変わらず語尾を延ばす声はなんだかやる気を吸い取っていく。


「先輩から言うことはなーー。自習にしてほっといたほうが得策だぞ。」


真剣なことは真剣に言う政木先生。いきなり口調と声が変わるのは結構ビビる。


「ほっとくって…しませんよ。初の授業なんですし。」


自分にとっても初の授業とあって気合は入る。


「まぁーがんばれ。甘く見てると痛い目見るからー。」


そういってだるそうに政木先生は歩いていった。
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