白雪姫様と王子様とオモチャ
空はきれいに澄んでいて、桜の色を際立たせる。広い広い空。きれいな満開の桜。私はぽつんと座って眺めることしかできない。なんて惨めなんだろう。


クレープを持ってきた男の人にお金を渡し、クレープをもらう。男の人の仕事はコレで終わりなのに、何の意味があるのか話し掛けてきた。


仲良くしたいのかな?こっちはしたくないのに。


男の人はあまり好きじゃない。あの人達しか好きじゃない。そのなかで、アノ人が1番…。


そう思いながらも我慢してその人が出してくる質問に答えてると、びっくりすることが分かった。


「僕は教師。今年奏高校で教師をするんだ。」


奏高校。結構、私にはかかわりがある。純粋な好奇心で私から男の人に聞いた。


「何年何組を受け持つんですか?」


「2-Bだって。実は新人だからちょっと不安もあるんだけどね。僕は佐藤和人。よろしく。」


丁寧に名前まで教えてくれた。


私にはなんとなく、この人は2年B組受け持たないなと思った。


絶対この人は、あのクラスを受け持つだろうと。そして、この人もどうせ…。
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