白雪姫様と王子様とオモチャ

恐怖 [和人]

白が黄昏の胸の中で眠っているとき、僕は生徒たちに追い詰められていた。


「白に手をだすなっていったよね。先生。」


にっこりと笑って言う中島。目が笑ってません。


「いや、手を出したって言うか注意しただけで。」


「おだまり!」


言い分は全く聞いてくれてない。周りの生徒は白のことを気にしつつも、僕を睨んでくる。


「白が不安定なときに何してくれてんのよ!」


「ただ、注意しただけじゃないか!」


「あんた、反省もしないなんて!」


感情が高ぶった僕に手を上げようとする中島。それを、簡単に香山が止めていた。

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