もう、泣くことのない君へ。
律人SIDE
「あーー・・・。」
親友4人を待っている俺は、柏木律人。
西華学園高等部にこの春から入学する。

初等部、中等部と俺の親友4人と「アイドル」と位置付けられてた。

毎日、毎日、毎日、
女が追っかけてくる。

頭おかしいんじゃねぇか?って思う時もあるけど、この位置は先公にはひいきされるし、誰も逆らえないし、正直おいしいんじゃねぇかって思ってる。

でも俺は女を好きになんてならない。
あの時以来―――。

そんなことを、考えてると、
『ぷぎゃッ!!!』

「・・・!?」

正直すげぇ驚いた。
女が一人、こけてた。正直すっげぇおもしろい・・・。

あ、いかんいかん。
笑っちゃ失礼だろ・・・でも・・・おもしろいッ!!!

「・・・大丈夫?」

『・・・!!はい!!大丈夫です!!失礼しましたッ!!』

「・・・!!!!」
『ほんとすみません・・・。失礼しますッ!』

「・・・!あっ、おい・・・」

俺が声をかけても、そいつは走り去って行った

「・・・マジかよ・・・。」

あいつは、あまりにも似ていた。
俺が女のこと信用できなくなった張本人、それと、俺が最も愛した女に―――。

「・・・あいつ、うちの学校の制服・・・?」

そう、このときはこれくらいにしか思ってなかった。
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